経営者のIT意識低く
『経営者のIT意識低く』
2007年6月6日(水)
日本経済新聞 朝刊 総合 2
【要訳】
全日本空輸の国内線システム、NTT東西地域会社のIP(インターネットプロトコル)電話網など情報システムの障害が相次いでいる。継ぎはぎ的なシステム増強や技術の世代交代のひずみなどの問題が指摘される。特にIP電話の渉外は、旧来の電話網からIP通信網への技術の世代交代のはざまで起こった。旧来の電話網に継ぎ足す形で徐々にIP網を増強してきたため通信網全体の管理が難しいという。
この背後にはITに対する企業経営者の意識の低さという構造問題が横たわる。日本企業はIT投資を主にコスト削減と位置づけており、サービス向上など経営の根幹と位置づける企業が多い北米企業と大きな差異があった。ITを本業の根幹に関わる問題と位置づけていて、自らも積極的に理解しつつ、資金と人員を十分に投入して開発・管理体制を整備する経営姿勢が必要だ。
【感想】
「2010年NTT解体」や「ウェブ進化論」でも何度か取り上げられていましたが、日本の企業経営者の中でのインターネット、ITに対する意識はかなり低いものがあると思います。9日(土)の同紙で米アマゾンのベゾスCEOのインタビューが取り上げられていますが、「あらゆる産業でネットの活用が当たり前になるとともに『ネット企業』などというくくり方も廃れるだろう。」というコメントもあります。日米のIT、インターネットに対する評価の差異を感じるとともに、今後新しいビジネスモデルを考える上でどちらが環境として最適かということを考えてしまいます。バックアップ体制、優秀な人材配置もすべて経営者の意識問題に直結しているように思えます。「システム障害大国」から脱却するために、今日の経営者たちの意識を変革するとともに新しい世代を担う僕らもその意識を高めていく必要があるのではないでしょうか。
参考までにここでは経営者の意識と共に、内部監査の重要性について記載されています。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0503/24/news026.html
【議論したいポイント】
● なぜここまで日本とアメリカでIT、インターネットに対する意識の差異が現れてしまったのか?
● これを改善するために国内でやるべき事とは?単純にITの信頼性を高め、経営者たちにアピールするだけで十分なのか?
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