2010年NTT解体
NTTの状況を知らなかったので良い勉強になりました。総務省や竹中懇談会など政治の裏側を知れたのも良かったです。
メディアコムに入ってよく思うのは、私たちの時代のメディアというのは変化の時期であるということです。いままでとは全く違ったかたちになっていくというのを感じます。
本の中で印象に残った箇所としては、川村真紀子さんのプレゼンテーションが挙げられます。
「ユーザーは、技術や仕組みは関係なく、何ができて、その料金がいくらなのか、という
点が重要です。『次世代ネットワークで、電話やテレビ、ネットワーク・サービスなどの多様なサービスを提供する』と、通信事業者は言われますが、すべてのユーザーがそこまで高機能なサービスを求めていません。・・・・」
私は、竹中懇談会が主張したように、通信産業の競争促進のためにはNTTを解体し、独占を排除すべきだと思います。実際に、2010年以降これは起こるでしょう。
しかし、その変化に社会が追いついていないのではないかと感じます。
主婦の代表である川村さんは、そこまでのサービスを求めてはいないと言っていました。
というよりは、放送と通信の融合によってどんな素晴らしいサービスが提供されるのかまだ消費者には具体的に示されていないのです。それゆえに、そんなややこしそうなサービスは求めていないと言われるのでしょう。
また、本当についていっているの?と感じるのはテレビ局です。フジテレビとライブドア、TBSと楽天といったように、既に放送とITの融合を感じさせる状況が始まっているのに、テレビ局の放送と通信の融合に対する態度はあまり積極的ではないように思えます。
テレビ局にはコンテンツをつくる環境がIT企業よりも整っているのだから、買収されるのを拒むのであれば、自ら動画配信を推し進めるなどして積極的にネットへの対応をすべきなのではないでしょうか?(確かに、動画配信を行っているテレビ局もありますが、どのくらいの人がみているのでしょうか?)
放送と通信の融合は、もう遠い未来の話ではないと思います。
それに社会がもっと対応し
消費者はどんなサービスを求めていくのか
既存のメディアはどう対処していくのか
ということをより具体的に考えていくべきなのではないかと感じました。
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