2010年NTTの解体を読んで
●感想と議論したい点
臨場感のある描写が多く、とても読みやすくおもしろい本
でした。読んで率直に感じたのは、通信三社を比べると
どうしてもNTTが「守り」の姿勢であるということ。
アクションプランで組織力を強化し、提供できるNGNというのは
果たして国民、ユーザーにとってメリットがあるのでしょうか?
光ファイバーは、全地域に平等にというよりNTTにとってメリットが
ある地域にだけ、といった格差が生まれてしまう危険性を感じました。
ADSLについての事例を考えると、競争を取り入れることが
ユーザーにとって有益であるならば光でも競争を促進していくべきで
あると思いました。
しかし、光とは国が敷設を喚起するほど技術なのかと単純に
驚きもしました。
印象に残っているのは、電話設備が国民のものでなく、株主のもの
という発言です。以前、ゼミでアクセス権について話したとき、アクセス
は平等にあるべきで、制限してあならないということを学び、
通信網が誰のもの、という議論はどうしてもしっくりときませんでした。
そのため、softbankが主張する「ユニバーサル回線会社」を民間で
設立するということについて、詳しく聞いていき議論したいと思いました。
また、ADSLがこれほど整備されている日本ですが、
社会的に十分活用できていないという話を聞きました。
これからインフラが整備されてもそれがどのように活用されていくのか?
NGNとは言うものの、新しく提供されるサービスなどをもっとわかりやすく
具体的に示してほしいと思いました。
また、NTT解体とはまったく無関係なのですが、
衆議院議員を経験された嶋さんに、政治と国民(特に若者)
を結びつける媒体としての通信の利用はどのような可能性が
あるのか?Yahoo!みんなの政治についてなど、時間があれば
伺いたいと思いました。
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