2010年NTT解体
去年一年の通信関係のニュースや竹中懇談会での攻防がよくわかる本だった。融合法体系の施行を目指すという報道もあり、着々とロードマップが実行に移されているということが感じられた。
以下は、読んでの質問事項。
①光ファイバーをひけばひく程赤字になるというNTTの主張(「将来原価方式」を採用したから?)と孫さんの「ユニバーサル回線会社で全国に光ファイバーを張り巡らす前提なら、光ファイバー料金を690円にできます」という主張の違いはどこから来るのか?
②MVNOは日本で発展することはありうるのか?MVNOが新規参入しても、太刀打ちできないのではないか。
(なぜなら、アメリカでは、ディズニーケータイなど付加価値提供型のMVNOは停滞気味で、ARPUの低いプリペイドケータイがMVNOの中心である。SIMロックによる端末とサービスの一帯での提供と長期契約を前提にしている状態に、MVNOだけを導入しても競争が起こるとは考えにくいのではないか。)
③通信事業者が次世代ネットワークを必要としている(コスト削減とIP化への移行の世界的潮流)以上に、消費者は次世代ネットワークを必要としているのか?実際、どのようなサービスが可能になるのか?4Gでは、ケータイの一つの世界標準をつくろう、という声も聞かれていたが、日本がNGNで先行することで、また孤島になってしまうことはありえるのか?
④モバイルコンテンツ市場は、今後どうしたら発展していくのだろうか?
端末プラットフォームの共通化やキャリア間でのウェブ言語を共通化し、よりオープンにし、多様なコンテンツが提供されるようになればいいのだろうか。それとも、法体系や慣習の問題だろうか。
⑤孫さんの目指す総合デジタル情報カンパニーとはどのようなものなのか。通信だけではもう市場が成熟していて、のびないのか?
⑥本書にあるように、全ての決定権が孫さんに集中していることで、実際に問題が発生しているのか?
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