2007-06-28

電通の資料を読んで

「日本のネット広告の歴史は電通のネット戦略とほぼイコールだ」

こんなフレーズを以前何かの記事で読んだことがあります。たしかに96年の時点で電通資料にも「インターネット」という単語が見られます。
この点で、電通に関する一種の勘違いが解消される気がします。

では、僕が気になっている点を何点か。

  • 「急成長を遂げるインターネット広告市場」という見出しで本資料もまたさまざまな記事においてもインターネット広告の市場拡大が叫ばれているが、それ自体が電通に与える影響は何なのだろうか。

僕は電通にとって「インターネット広告市場」というのは思考のための一要素に過ぎないのではないかと考えています。
それは電通のような大広告代理店にとってインターネットというのはあくまで手段なのではないかと思っているからです。すなわち「インタラクティブ領域」という表現にも見られるようにあくまで消費者とつながるため、テレビCMを軸としたビジネスに付加価値をつけるための存在なのではないかと思います。
電通がインターネットのみの広告で市場において戦うことはないですよね…?

  • インタラクティブ市場における「新たな市場の開拓」とあるが、既存のどの市場に魅力を感じているのか、もしくはこれから新しい市場を電通が創り出すということも考えれるのか。

僕はゲームに注目してます。(でもゲーマーではありませんw最近、ゲームはウイニングイレブンしかしませんw)
アメリカのオンラインゲームへの広告傾倒の流れへのご意見も聞けたらと思います。
電通という企業規模と一業種多社ということを考えれば新市場創出も可能なのではないかな?と考えてしまうのですが、現実的な視点ではどうなのでしょうか?

  • buzzの力をどれほどまで信じているのか。

「個人が“力”を持つ時代」であると現在はよく言われますが、広告代理店の立場として、blogやSNSであるような個人の発信するものにどの程度のビジネスチャンスを見出しているのか、そのビジネスは電通が行うことに意味はあるのかということを伺いたいです。

大きく言うとこの3点です。

僕にとっての電通という企業の最大の魅力は、その企業の大きさであり、一業多社を扱うという点です。これは日本独特のモデルですし、これに対する批判もあるかと思います。
ただ、この点をポジティブに見れば、市場調査を多様に行うことができる・さまざまな業種のクライアントを「効果的に」結びつけることができるといったようなことがあげられるように思います。

これからの電通の姿というものを伺えればと思います。

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