2007-05-17

著作権とは何か 5/21

感想

 著作権について非常にわかりやすく書かれていた。
自分が興味を持ったのは、音楽の共有ファイル話。ウィニーが問題視され一時期収まったように思われたが未だに許可のない無料ダウンロードは続いている。これは音楽業界にとって大変な問題だと思う。しかしこの本の最大のテーマでもある「何がオリジナルで何がコピーか」ということを考えると、違法ダウンロードも悪いことではないような気がしてくる。さらに情報は交換されて初めて意味を持つものであるし、コピーが無限に出来るというのがその利点であると思う。
音楽がCDとなり、そこにジャケットがついてプラスチックのCDカバーがついたものは情報でなくて作品だと思う。それをそっくりそのまま真似して作ったら著作権の侵害だと思う。でも音楽がデジタル化され、目に見えないものになるとそのコピーが悪いものだとは思えない。デジタル化された時点でそれは作品ではなくてアイデアではないかとさえ思った。
 「高度に情報化されイメージの大量複製が容易な現代は、本当にオリジナルなものなどない時代だ、といわれることもあります。まして、何かがオリジナルであるということ人々の幸福にとってどれほど大事なことでしょうか。」という部分が印象的だった。

議論したい点
P2Pは本当に悪いことなのか?

なぜこの議論点にしたのか

 この問題は自分にとって身近な問題だからだ。今レコード会社はどんどんと潰れている。なぜこの問題は止まないのか。これはみんなの意識の問題だと思う。作品が情報となり、コピーが無数にできるようになる(供給過剰)と物は価値を小さくする。いくらでもあるものなんだからとってしまっても構わない。そんな心理がはたらいているのではないだろうか。情報となったものも作品であるという意識が広がらなければこの問題は解決しないと思う。このあたりのことも議論してみたい。この議論は結局、オリジナルとコピーの違いはなにかという問題に収斂していくと思うが。
 そしてなぜ「P2Pは違法なのか」としないで、「P2Pは本当に悪いことなのか」という表現にしたのかというと、法律というものがとても曖昧なものだと今回感じたからだ。作品はマネてはいけないが、アイデアはマネてよいという法律に疑問を持った。作品というのはアイデアの結集ではないのだろうか。既存の法律の概念に捉われず、倫理的な観点で議論をしてみたいと思ったのでこのような表現にした。

0 件のコメント: