5月21日福井健策さんゲストのゼミ感想☆
今日のゼミでは「著作権とは何か」の著者であり弁護士である福井さんがゲストとしていらしてくださいました。
本を読んでその複雑さと曖昧さを感じた「著作権」という権利。少し前までは著作物に携わる人だけが考えていればよかったこの権利が、ネット化によってそれを消費する我々一般人にまで下りてき、知らないでは済まされなくなったという感じを受けています。
同じ一つの権利にも関わらずこの権利は著作物に携わる側とそれを消費(利用)する側とでその受けとめかたが大きく異なるものだと思います。著作権を持つ側の主張としては、権利をできるだけ確保し、著作物が自分たちの知らないところで流れてしまうことを防ぎたいと躍起になるでしょう。けれども消費・利用する側からしてみれば例えそれが違法ダウンロードだとよばれるものでも、「どうしていけないんだ?いいじゃないか」と考え既存の堅苦しい著作権こそがおかしいと主張してしまう…。
どちらも、それぞれの立場にたってみれば最もな意見です。しかし一方で実際のところ、世の中で「著作権」が問題になる場合はその利害関係ばかりに目が向けられているように思えます。
私は「著作権」について、本に書かれていたようにそれが本来、「芸術文化活動を促進するためのもの」であるとするならば、もっとネット上でのコンテンツ共有がなされた方がよりいいのではないかと思います。けれども、私のこの考えもコンテンツを利用する側の意見でしょう。
こういった自分の問題意識のもとに福井さんのお話の中で印象に残ったのは、「著作権=情報独占権である」ということ、そして「著作権における正確な線引きはない。あるのは個人的なバランスラインである。」ということです。
著作権に関する判断は例えそれが改正されるにしても最終的には個人が行なうことであり、著作物に関わる人一人ひとりが自分の利益・都合ばかりでない、他人にとっても理解可能なバランスラインを追求していかなければならないのだ、と考えさせられました。法改正には時間がかかります。けれども個人の意識は変えられるのです。
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