2007-12-21

NC:53年映画、著作権消滅 最高裁、格安DVD認める 

【タイトル】53年映画、著作権消滅 最高裁、格安DVD認める 「シェーン」訴訟

【出典】朝日新聞 07年12月19日朝刊

【概要】1953年公開の米国映画「シェーン」の著作権が、
いまも著作権法で保護されているかどうかが争われた訴訟の上告審判決で、
最高裁は、「公表後50年を経過して著作権はすでに消滅している」と判断した。
映画の著作権は03年の同法改正で保護期間が「公表後50年」から「同70年」
に延長され、文化庁は53年作品は保護延長の対象になるとの見解を示してきたが
判決は逆の結論を出した。
対象外となれば「格安DVD」などが販売できるため、53年作品の著作権をめぐる
最高裁の初判断として注目されていた。53年には「ローマの休日」など名作が多いとされ、
同種事案に影響しそうだ。

【感想】 輪読で、知的財産権保護についての話し合ったのでこの記事に注目しました。
「公表後70年」と言われても、ピンとこなかったのですが、まだ
ローマの休日も保護対象になっているかと思うと、この保護期間の延長が
消費者の映画を安く楽しむ便益とどれほどバランスがとれているか、疑問に
思いました。
保護を決める主体として、政府があげられていましたが、
ここではやはり裁判が大きな決断を下しています。しかしながら、
手続きの問題であって、消費者の便益についてはまったく触れられていません。

【議論点】
著作権保護について映画のみならず保護期間の延長は
バランスの問題において、均衡を保てているのか?
もしバランスが崩れているなら、どのような措置をすべきなのか?

ゼミの感想

○「市場を創る」第6~10章

一人で本を読んでいて、理解できたと思っていても
実際にゼミの中で議論すると、「市場」とは何か?
「競争」とは?という問いにまったく答えられませんでした。
輪読をすることで、市場と競争について、情報・意思の可視化
が重要な役割を果たしていることがわかりました。

親戚で卸売り(酒)の関係の仕事をしている人は、
小売業がメーカーから直接買い付けることによって、卸を
カット傾向が顕著になっていると言います。
それもやはり、マージンがカットされた値段(情報)を
小売業の人、また消費者も知るこができるようになったからであって、
同じ品質の商品なら、より安い値段の店を求める消費者が
イオンとかイトーヨーカドーなどに流れていくのだと思いました。

競争が売り手に圧力をかける、例だと思いました。

2007-12-20

「市場を創る」6〜10章

今まで、自分ひとりで読んで感想をブログにアップする
という形式で課題の本を読んできましたが、
このような輪読というスタイルも、みんなのプレゼンの練習や勉強になるし、
深く話し合えるのでいいなと思いました。

競争と市場そして所有権の話でしたが、
独占に関する議論では、インフラが自然独占産業である
という話がでて、春学期にやった「NTT解体」を思い出しました。

特許の話なども、春学期にやった「著作権とは何か」とつながっていたし、
以前行った集中ゼミでの内容も今回でてきましたね。

章が進むにつれ、だんだん難しく感じてきているので
がんばって読み込もうと思います。

12/17の市場をつくる

市場を創るの2回目です。

財産権と所有権の違いの話が出ていましたが、法的には、財産権の一部に所有権があるという認識で構いません。
財産権は、物権、債権、無体財産権(知的財産権)などの事を指し、所有権は物権なのだから、財産権の中に所有権があります。法的には、知的財産権という表記の方がしっくりきます。

ゼミで議論するうえでは、全く関係ない知識ですが補足です。

上述と関連しますが、学部の授業も大事ですね。
この本には、経済学の知識や、政治学の知識等がたくさん入っていて、今更ながら重要性を感じている次第であります。
学部のみでは、狭い範囲を深くやるのみで、それが他の分野で応用できるのかどうか疑問ですが、メディアコムのゼミがあることで、他の分野でも応用できる力がついたのではないかと、勝手に思っています。

「市場を創る」第6~10章

─感想─
 「市場」の本質を捉えている本だと思います。市場経済学を多少なりともかじった私としては、数式を使わずに実在の市場を例にして、市場の本質にせまる書き方に新しさと面白さを感じました。
 また資本主義というのは、人間の欲望(所有欲や、今の生活より良くなりたい)に一番応えている仕組みであり、そこが共産主義よりも魅力的に思える理由だと思います。

─ゼミに関して─
輪読久々だったので、とても面白かったです。
パワーポイントのデザインにもゼミ生それぞれの個性がにじみ出ていてとても興味深かったです。

2007-12-19

「市場を創る」第6~10章

市場と競争の関係性の概念に強く共感しました。市場とはコミュニケーションの場であり、売り手と買い手の情報交換の場であるとされていました。これをさらに掘り下げようとしたとき、林さんが以前三田祭にいらしたときにお話くださった「コミュニケーションとは何か?」という議論が生きるように思えます。林さんによるとコミュニケーションの本質を考える際には、わかりやすく例えるならば「友達と二人で会話しているときに自分が注意していること」を思い出せばよいとのことでした。「相手の気持ちを思いやり、求めている情報を探る」ことが会話で重要なことだとすれば、これは市場の中でもいえることだと思います。売り手・買い手が互いを思いやり、情報を循環させることで市場が活性化するのではないでしょうか。
また知財に関する議論の、「創造は金銭的なインセンティブを追求するための行動であったが、オープンソースやクリエイティブコモンズなどがその論理を棄却した」という金先生の言葉が印象に残っています。それは創造をする側のインセンティブが変わっている証拠なのだと思いますが、具体的にどのように変わり、なぜ変わっているのか深く考える必要があると感じました。

12月17日ゼミの感想

市場を創る<第6章~第10章>

「所有権が資産の最善の使用法を考える動機づけとなる」
「財産権を与えることが努力のインセンティブとなる」

この2点が、とても印象的で特に学部での中国の勉強などを考えると、社会主義体制から、市場経済に飛び込んでいった中国の「そうせざるを得ない」状態がよく読み取れます。
ただ、本書におけるベトナムと中国はともに社会主義国であることから、このような顕著な事例を導き出すことができるのだなと感じました。

資本主義体制においては所有権が資産の最善の使用法を考える動機づけになるといえるのだろうか、所有権があることがデフォルトの世界においては結局市場におけるインセンティブが最善の使用法を考える動機づけになるのではないだろうか、とも感じます。


あと、「財産権の付与なしに生産活動」をするオープンソースやwikipediaなどは「人が自分の作品に依存する優越感」であったり「知識を全世界に示す優越感」など、財産外の満足感というインセンティブが働く例なのではないかと思います。
それもこれも、世界中の人々が情報に対して、いつでもどこからでも自由にアクセスすることができることが実現させたことであるので、この点についての考察と事実の整理がもっと理論的に深くなされるとおもしろいかなと個人的には思います。

2007-12-18

12月17日(月) ゼミの感想

「市場を創る」第6章~第10章

  • 市場と競争のちがい(市場における競争の意義)の話が興味深かった。競争は価格の低下や品質の向上など、一般によいものと捉えられがちだが、経済効率の面から見ても競争がよいとは言えない場合があることを知った。
  • 「所有することがインセンティブにつながる」というのも、経済学の立場だけでなく一般生活から見てもあり得ることではないかと感じた。
  • この本には、ごく当たり前の概念(普段の生活では意識しないもの)が書かれている。しかしそれを意識化し、自分の言葉で語ることの重要性を認識した。
2年飲み@串特急
  • 楽しかった。これまであまり図られてこなかった2年生どうしのコミュニケーションの場ということで、みんなが何を考えているのか知ることができた。そのなかで思うことはたくさんあったけれど、来年に期待。

市場を創る 6章~10章

市場を創る*

今日のゼミで印象的だった部分は、「市場と競争の違い」という部分です。

市場とはコミュニケーションの場であり、買い手と売り手が情報を出し合う場所である。その情報が円滑に流れるために、競争が有効である。
また、希少性のない財に関して売り手に競争が起こった場合、価格が下がり、コストを下げたり、高性能やイノベーションを生むインセンティブが高まる。それによって、市場には低価格高品質の商品が流通し、市場が活性化する。しかし、競争は売り手にとってバーゲニングパワーの減退をもたらす。

という話だったと思います。当たり前の話かもしれませんが、自分で言葉にしてみることは思った以上に難しいと感じました。それと同時に一見当たり前の話を当たり前に説明できるということがすごく重要であるとも思いました。

財産権、外部性の話も、よくよく考えると日常の周りに当てはまることがたくさんあって、興味深いと思いました。何気なく過ごしていく中にも、突き詰めて考えていくと「市場を創る」に集約されていくのだと感じました。

12月17日 ゼミの感想

「市場を作る」第6章 ~10章
市場とは何か?が今日の授業で大きくとりあげられていました。私も、学部の授業で同じことを少し勉強していました。その時は、「市場とは売り手と買い手が集まる物理的な場所を指す言葉ですが、マーケティングにおいては、市場とは、顕在的な買い手、潜在的な買い手のすべてからなる集合を指す。」と、結構つまらないと、というかどこがどう重要なのかわかりませんでした。でも、今日の授業では、市場に重要な役割があり、「情報をOPENに、品質や技術の向上、イノベーションの促進、取引効率性のUP」などがあることを知り、市場の意味、役割を本当の意味で理解しました。

それと、中国の農地改革のところで3年生が結構積極的になっていましたが、ああいうところで、改めて学部の勉強(主にゼミですね)も重要なんだな・・・と感じました。私も学部ゼミでの社会学はところどころ金ゼミでの考え方に影響を与えている部分があるので、現時ゼミ選びの最中だと思いますが、2年生は慎重に学部ゼミを選んでもらいたいです☆

また、みんなのパワーポイントは毎回充実していて、とても参考になります!

1217 ゼミの感想


●市場を創る●
 10章までの議論で、情報、信頼、競争、保護のバランス、外部性などの
基礎的な要素が整理できた気がする
 第6章の議論 で、理論的には正しいとされていることでも
現実においては、時代、国によってその答えは変わってくる
つまり、柔軟な思考が必要なのである、という金さんの言葉が
とても印象的である
 また、物事を、構造的に整理して捉えることは
とても、気持ちいい良いことだなと思った
自分で、物事を構造的に捉え、整理して言葉として表現する力を
もっとつけようと思った

●2年会●
 とても楽しかった
やはり、コミュニケーションが最も大切なことだと思った
今さらですが
金ゼミ、金ゼミのメンバーが、より好きになった日だった
来年も、もっと良いゼミになる、させようと思った

2007-12-16

NewsClipping(12/17) 次世代DVD、価格競争激化

【タイトル】
高画質DVD 商戦本格化日本、ブルーレイ圧勝米国は価格競争が激化
(読売新聞東京朝刊2007 年12 月7日(金) 10 面)

【概要】
 次世代DVD レコーダーの低価格化が進み、各メーカーでは販売競争が進んでいる。日本ではソニーや松下などBD(ブルーレイ・ディスク)を採用するメーカーが優位に立ち、HD DVD を採用する東芝は新機種の投入が遅れ後塵を拝している。いっぽうアメリカでは、BD とHD DVD のシェアの比率はほぼ半々であり、各メーカーは値下げだけでなく特典商品を付けるなどのサービスも行っている。

【感想】
 次世代DVD の規格に関する記事です。どのコンテンツホルダーがどちらを支持したといった観点から語られることも多いようですが、この記事はレコーダーの販売競争という視点をとりあげています。それぞれの違いはよくわかりませんし、昔から議論されている話らしいのですが、規格の統一はいつになるのでしょうか。

【議論点】

  • なぜ次世代DVD は規格が統一されないのか。規格が統一されないことによる各事業者(ユーザー・コンテンツホルダー・メーカーなど)のメリットとデメリットはそれぞれ何であるか
  • 次世代DVD の規格が統一されるのはいつになるのか。それに必要な要素は何か(ベータとVHS の事例の比較も視野に入れたいと思います)
【参考文献】