テレビ、ITを味方に 本命「ジュースト」上陸で番組配信加速へ
【タイトル】テレビ、ITを味方に 本命「ジュースト」上陸で番組配信加速へ
【出典】日経ビジネス(2007年10月15日号)
【概要】 メディア、広告主、ユーザーのどこからも支持を得ている「Joost(ジュースト)」が来年、日本語版と日本向けのコンテンツを引っ提げ、上陸する。 米大リーグ機構(MLB)は10月から、全試合をネットで配信するという新たな試みを始めた。同時に、その日のハイライトシーンをまとめた番組の配信も開始した。ユーザーはジューストのソフトをダウンロードし、番組の合間に挿入されるCMを少し見るだけで、好きな番組を好きな時に無料で視聴できる。ジューストはユーチューブとは異なり、プロが制作した番組をフルスクリーンのテレビ品質で放映する。しかも、ジューストはコンテンツの保有者と必ず契約している。ジューストはテレビの敵ではなくパートナー。最初からメディア産業と協力することを念頭に開発している。管理できるかできないかという動画配信に取り組むメディア企業にとって一番重要なポイントについて、ジューストは最大限の注意を払っている。 日本に既に存在するGyaOを始めとする動画配信サイトとの違いは、ジューストはPtoP型のでありサーバー型に比べてコストが10分の1から20分の1で済むこと。一方で、日本の民放はこぞってマイクロソフトと組んで、メディアオンラインというサービスに取り組み始めている。
【感想】ジューストのコンテンツの保有者と必ず契約し、プロが制作した番組を流すという点では日本の民放各局が取り組んでいるインターネット配信やGyaOと変わらない。CMが番組の間に挿入されることも特に目新しいことではない。その番組の種類と質(面白さ)が英語版の人気の秘訣だろう。ジューストがアメリカでそのようなコンテンツを獲得できたのは、日本のような垂直統合ではなく、水平なビジネスモデルで展開されていたからではないか。だとすると、日本での成功は難しいのではないか。
【議論点】
ジューストは日本で成功することができるのか。
テレビにとってジューストは脅威なのか。
メディアオンラインというテレビ局の取り組みは「とりあえず」なのか「積極的」な姿勢なのか。