『著作権とは何か‐文化と創造のゆくえ‐』
<感想>
「著作権」という単語は非常に簡単に使ってしまいやすく、その一方でどういったものなのかを知らないという場面の多いものであるように感じます。
そうした中で本書は多くの具体例が有効に使われており、著作権についてのイメージがわきやすかったです。
芸術文化の発展・進歩にとって著作権の存在は不可欠なものです。
ただ、その一方で解釈の問題で障壁になったり、また著作権の保護期間延長問題(著作者の死後50年から70年に延長する)といったものはこれからの時代に合わせて変化していくべき問題であり、すばやさが求められる分野であるとも改めて感じました。
著作権保護期間延長とは芸術文化の発展・進歩の促進に役立つのかという点で議論されるべきであり、個人的には延長には賛成できません。
保護期間延長がもたらす効果が芸術文化の創作を促すことであるのか制限することであるのかということを考えると後者であると考えるからです。
そもそもこの議論の対象になるような著作物とは社会に少なからず影響を与えるようなものであると考えられますし、そういったものを長い間活用できないということは長い目で見ると芸術文化活動にとって損失になってしまうのではないでしょうか。
この点に関しては既得権者と真っ向から対立してしまう部分であり、皆さんの考え方を聞いてみたい点でもあります。
<議論したい点>
僕はせっかくなので、著作権保護期間延長問題にフォーカスを当てたいと思います。
・著作権保護期間は延長されるべきか否か。(YesでもNoでも)芸術文化活動が促進・進歩していくためにはどういった制度体系がなされるべきか。
・著作権保護期間延長問題では、海外の事例が延長推進派の根拠として示されるが、海外のモデルに日本が対応するということが果たして重要な問題なのだろうか。
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