2007-04-24

ウェブ進化論

感想

・全体的な感想
 
 「ウェブ進化論」を読むのは今回で2度目だった。2回目だから理解でした部分も多かった気がする。

 この本を通して持った感想が、ネット内で大変な変化が起きていて、その変化の時代に私たちが生きていること認識しなければならないのだ、ということだ。大きな変化を実行したのは始まりは小さな企業で、発想の転換がこんなにも大きな波紋をもたらすのだ。多面的な見方をしたいとか、色々新しいことを想像したいとか、誰もが思うだろうし、少なくとも私は思うのだが、それが目の前にいまこのブログを書いているコレ自体がその賜物だと思うと、すごいなぁと感心してしまう。ただ、これをその感心だけで終わらせずに、自分の可能性を信じて岸さんの言う「若者のパワー」を増大させていこう、そうするんだ!と実行していかなければならないのだ。


・新しい富の分配システム

 断片的な時間や労力、金銭だとしても、大量にそれらが集まれば、大きな時間、労力、金銭になり得る。そして、それを集めるシステムとしてのアフィリエイトがある。私もアフィリエイトには以前興味があって少し調べたことがあった。主体的にネット内の知を検索するための検索エンジン、能動的にネット内の知に出会わせるためのアドセンス、アドワード、それでお小遣いを稼ぐアフィリエイト。能動的に動けば、地域・年齢・人種などの区別なしに富が配分される。これは一見とても良いシステムだと思う。しかし、議論したい点①に述べたように、これは本当に富の分配と言い切れるのかといったら違うと思う。私が捉えたのが狭義だったからかもしれないが、アフィリエイトがどこかの企業の利益につながっているうちは本当に世界規模での富の配分はされていない。

 ただ、現在は難民の子供を救うための http://click4thecause.live.com/Search/Charity/Default.aspx というサイトもある。この検索エンジンがどのようなシステムで運営しているか分からないが、これに代表されるような提供側は利益を求めないが、富を配分するという考え方の方がしっくりきた。

 しかし、いずれにしよアドセンスの登場、アフィリエイトの活躍で断片的な金銭が集めればちゃんとしたお金になるというのはすごいことだ。


 


議論したい点

①世界レベルで見て、大前提としてのPCの普及の格差はうまるのか

 WEB内でのコペルニクス的転回が起こっている一方で、PCそれ自体が全世界的に普及しなければ、グーグルが目指すような「世界中の知を整理つくす」 しても、「先進国では供給地獄とみる仕組みも、発展途上国では天恵」(p.160)であっても、結局はPCがなければ意味がない。

 先進国ではネットの接続環境も、PCの普及率も高いが、本当に「ブログが天恵」である国には、PCすら普及していないのではないかと思う。

 PCはそうゆう発展途上国でも普及しうるのか?また、普及するとしたらどのような形で?そもそも、読み書きができない人がPCを扱うために必要な教育は整備されるのか、また要るのか。


②装置自体の信頼性は?

 本書では、システムがもたらす内容に信頼性があるかどうかは多く書かれているが、その装置自体はオープンソースで作られたので、精度が高いとしか言ってないように感じられた。

 グーグル、アマゾンのもつ検索エンジン自体を作っているのは人間である。機能性の高さは認められるが、最終的に完成したとき、たとえば作り手の意図したように検索結果がでることはないのか。(他にも、アドセンスだったら、装置が選んだ広告が宗教的なものだったら、影響が大きいだろう。)もしあるとしたら、全世界的に影響が及ぶため、危険性が高い。それを回避する方法は?


(③「あっち側」「こっち側」では次にくるのは「~側」か)

 今まで「こっち」しかなかったネットが、WEB2.0によって「あっち側」ができ、グーグル、アマゾンが出てきた。そして梅田氏は10年スパンで変化することもいっている。現在中学生2,3年の世代が作り出す未来の「~側」は何か考えてみたいと思った。ある意味でパラダイムシフトした若い世代と、シフトしきれていない老年世代のギャップは埋まるのかも討論したいと思った。

 ただ、未来の予測、想像なんて到底難しいと思うし、私も実際考えてもでてこない。よって()にしました。

1 件のコメント:

奥 翔太郎 さんのコメント...

「こっち側」、「あっち側」のあとは・・・・「そっち側」だな!!笑