2007-06-19

6月18日ゼミ

NCの選抜方式で扱うものを絞る分、1つの記事に対して多くの意見が聞けて、いいと思います。
私は英語担当なので扱えないですが、今週は「情報通信法」に関して議論したいですね。

●ネット上の違法・有害情報、海外経由が3割弱ーホットラインセンターまとめ

文化的問題は、国による違いが大きく、国際的なガイドラインを決めるのは難しい。ここでも、強制力による規制と利用者の自由な表現や知る権利のバランスが問題となっていると感じた。このような有害サイトへの対策としては、ガイドラインによる政策的規制のほかに、教育やネット初期の頃に存在していたユーザーの規範、市場インセンティブの導入(PCにフィルタがついたり、子供向け検索エンジンが発展したり)などがあり、どのような組み合わせが効果的か検討する必要がある。加藤さんが提案していたように、集合知を活用して、削除するシステムができたら面白いのではないかと思う。

また、ネットでの未成年の保護がマスメディアで頻繁に取り上げられているのに対して、電車の中でのつり革広告や有害図書に関する規制が問題にならないのは、矛盾していると感じる。電車内の広告などは、ネットよりもさらに多くの子供の目にふれる部分だと思うが、外国に比べて日本は規制が無いも同然なのは、昔から不思議に思っている。

●サイトでのテレビCM制作

CM枠が増加する中、TV広告の市場規模が頭打ちになるとの懸念から、新たな顧客層を広げたいという意図で、はじめられたものだろう。地方局や釣りチャンネルやゴルフチャンネルなど、ターゲティングがしやすい局にとっては、朗報かもしれない。中小企業にとっては、制作費と人件費の削減により安く出稿できる点で、メリットがある。現状では、電通の最大の収益源である大企業による広告に悪影響を及ぼすほどに、力を入れることは無いだろうが、広告の枠を持っているという圧倒的強みを生かした面白いサービスだと思う。

●加藤さんのお話を聞いて

NGNの定義のあいまい性、インターネットとの違い(QoSやSIPによる差別化)、
規格に関する政策的選択(国内で統一するか否か)、SIPとは何か、光ファイバーの償却計算方式の違いによる690円のからくり、MediaFloの概要などなど、新しく知ることも多く、とても面白かったです。

特に印象に残っているのは、リモコンとキーボードというインターフェースの違いで、
コンテンツに対するユーザーの姿勢が分類でき、適しているコンテンツが異なる、というお話です。
文脈に応じて、ユーザーのニーズにあったサービスを提供するための、
こうした仮説設定は重要になってくると思います。
また、本を閉じる感覚で、すぐ続きから見られる動画コンテンツが期待される、というように、今のライフスタイルの延長で考えることも重要だと思います。

私たちのグループでは、「モバイル放送」について、取り組んでいます。
映像コンテンツ側・キャリア側の双方に、市場拡大による収益が期待できる点と、
日本市場に普及している端末が高機能で、世界のテストベッドとなりうる点で、注目すべき分野だと考えています。

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