2007-05-22

5/21 ゼミの感想 ~福井さん~

【NCについて】
低下の一方をたどる選挙率において、ネット投票は大きな可能性を秘めると思う。
有権者と選挙者を軸に、①ネット選挙活動 ②ネット投票 が起きた場合の効果を考えたい。
第一に、有権者にとって:
①従来の選挙方法(カー演説など、いかに名前を刷り込むことができるか)とは違い、落ち着いてマニフェスト比較や詳細情報を検索することができる(質のある選挙の可能性)
②出向く必要がない(いつでもどこでも=投票率増加の可能性)
第二に、選挙者にとって:
①選挙資金に関係なく、質でカバーできる。量のみの選挙スタイルが変化する(公約重視・多様化)
②選挙率が仮にネット投票により増加すると、政治家もより「民衆全体に選ばれた政治家」としての意識が強まる(政治家の意識向上)
さて、上の議論はpositiveな可能性をあげただけで、どの項目にもnegativeな側面は付随する。票の売買や、気軽にできるゆえの選挙形骸化、など悪い方向も数限りなく予想できる。
が、ある程度のリスクはあっても、実行したほうがいいものもある。
私はネット投票およびネット選挙は、日本の民主主義においてリスクをとっても一回実験的に行ってみたほうがよい方法であると思う。
日本が代表制民主主義をとる限り、直接民主主義国家よりは投票率が落ちるのは致し方ないかもしれないが、近年の投票率は低すぎる。大衆の政治への無関心化は、政治家自身の無関心を招くのではないか。政治家がプレッシャーを感じながら競合(選挙)しあえる土台を整えるうえ必要があると思う。ネット導入は、政治家に「全国民により監視されている」という意識を強めるいい機会であると思う。

【著作権と福井さんについて】
なにかが私の中で変化した時間でした。変化するきっかけをくれたのは、福井さんとゼミ生。
ゼミ生の質問のなかには、それこそ本質をえぐるような質問も多く飛び交い、みんなすごいな~と密かに危機を覚えていた小川です・・・(しゅん)。
さて、福井さんのお話の中には軸がありました。それは芸術に対する敬意といいますか、自分のなかから湧き出てくる情熱というのでしょうか。うまく言葉にはできないけれど、愛のような深いものを私は強く感じて、ものすごく心を動かされました。
模倣とオリジナリティー、共有と独占、どの問題もその都度その都度、法の基準を踏まえたうえで判決は違う。ただ感じたのは、対立する双方に対象物に対する別々の愛(=priority)があり、双方の愛情表現の違いで対立を起こすのかもしれないなと思いました。まあ著作権議論が白熱するのは経済的利益が関与する部分も多いからですけど・・。ですが福井さんの丁寧な考え方・著作物の扱い方から、「愛」というものを連想してしまいました。
また、愛があるからこそ怒りも沸きました(そろそろ愛愛書いている自分が気持ち悪くなってきました)
海外の交渉時では日本側が自らの落ち度で不利な契約を呑んでいることを聞いたとき、海外と日本への怒り。まるで私自身を見ているかのような話だったからかもしれません。私も中学で初めて海外のインターナショナルスクールに入ったとき対等なんてものはなかったです。「空気をやぶり、とりあえずバーンと議論をふっかけてみる」ことが対等への第一歩だということを身をもって学びました。

私に自分の経験で将来何ができるのかわからないけれども、福井さんと今日お会いして、自分自身を大切にして生きていこうと思えました。これから就職活動も始まるし、日本の「世間体」や「噂」みたいもに左右されがちな時期がきますが、どのような状況においても、「自分の頭で考え、心動かされるものに忠実に生きていたい」と思えました。馬鹿正直は馬鹿をみるとよく言われるけれど、そういう人間がいたっていいかもしれない。というかそもそも馬鹿が馬鹿じゃないかはその人自身が決めることで、周りは結局のところ関係ないのかもしれない。福井さんの人生観は正直で輝いていて、私もそんな人間になりたいと深く思いました。
今日お話が聞けて本当によかったです。いらしてくださった福井さん、セッティングしてくださった金先生ありがとうございます。

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