2007-05-09

三田祭までの問題意識

提出シートの抜粋です。

「広告におけるマーケティング戦略の位置づけについて」

広告をはじめとするプロモーションでメッセージを作成する作業は、「コンセプト形成」と「表現作成」の2つに分けられると考えられる。メッセージのコンセプトとはメッセージとして何を伝えるかを明確に設定したものであると仮定したとき、そこにマーケティング戦略の知識や経験が生かされるのではないかと考えた。つまりターゲティング、市場環境、競合他社との差別化などコンセプト形成において必要な知識はすべてマーケティング戦略を通じて得ることが可能であるということである。そこであえて広告という我々が最も親しんでいる媒体をデザインの専門家が担う表現制作の分野ではなく、マーケティングの分野から広告を観察してみたい。どんな人に、どんなことを、どのようにして伝えるのか、広告の本質はそこにあると思える。メッセージのコンセプトを定めることで様々な専門家たちとの協働作業の効率化と創造性を高めることが、マーケティングの大きな役割である。コピーライターのように実際にキャッチフレーズを書くのではなく、製品が直面している現状と課題をコンセプトに落とし込む作業がそれである。既存の製品においてどのような戦略が使われているのかをケーススタディとして学び、それがどのように実際の「表現作成」の段階で行われているのかをリサーチしてみたい。またもし可能であれば自分でひとつ課題点のある製品を選び、マーケティング戦略を通じて「コンセプト形成」し、デザイナー志望である学生と共同で「表現作成」まで行えればと思う。

0 件のコメント: