三田祭論文に向けて
日本ではバブル期の一時的な価格の高騰(現在の10倍以上の取引)を最後に、マーケットは活気を失っているのが現状です。問題を解決し、未来を見据えるには問題把握する事が肝要です。マーケットの活性化のために、日本市場の独自性を探ることが私の論文の目的です。
前提として、音楽や書籍などのコンテンツマーケットとアートマーケットとの違いについても考えたいと思います。
まず、日本のアート市場について考えるために海外のアート市場(欧米、盛り上がりを見せる中国など)との比較をします。
2006年の世界の美術館で来場者数トップだった展示はプライスコレクション「若冲と琳派」で、トップ10のうち4つの展示が日本の美術館です。こういう結果を見ると、日本では「アートはみるもので買うものじゃない」という考え方があるのでないかと思います。
しかし、日本のアート市場を盛り上げようという動きがあります。その動きを取り上げます。
まず、アートのマーケットにも変化が訪れています。「アートフェアー東京」などが有名です。取引額でみると日本のアートマーケットは欧米の1/200で、まだまだ日本は発展途上です。アートフェア東京のエグゼクティブプロデューサーの辛美沙さんにも興味があります。
今現在は個人がアートをコレクションして楽しむ生活が定着していません。しかし、アートを買うというスタイルが今後は様々な変化によって成立するのではないかと思います。業界の中でもこれまでは美術館相手の商売に重点が置かれていたのものが、これからは個人相手へとだんだんと比重が変わっていくと思います。たとえば、若い画廊なども動きを見せています。「小山登美夫ギャラリー」や「児島画廊」などがよく取り上げられています。
日本のアートマーケットの基盤を作ろうとしている村上隆、奈良美智がなぜ海外で成功したのか、などについても考えてみたいと思っています。
また、「REAL TOKYO」、「Tokyo Art Beat」、「artscape」などのアートサイトやアートのSNS「LOAPS」(アーティストとアートシーンの中心を結び付ける)の活動も調べてみたいと思っています。
結果的にアートの市場について自分が知識を得る事が出来たらというのと、これからのアート市場について新しい考えを出したいと思っています。
0 件のコメント:
コメントを投稿