2007-10-11

NC:海外で日本のドラマが見られたら・・・

─タイトル:ソフトを世界に発信

─出典:産経新聞 2007年10月11日付け 文化面

─概要: 経済産業省主導で行われる「JAPAN国際コンテンツフェスティバル」の一環として、初めて「ドラマフェスティバル」が開催される。現在、テレビ番組制作に使われる莫大な費用に対して、海外への番組販売、その中でのドラマの占める割合はかなり小さい。このイベントを通して日本のドラマを海外に売るマーケットを確立し、ソフトを世界へ発信する場としてアジアを代表するフェスティバルに成長させたい考えである。

─感想: 例えばアメリカのソフトパワーが大きいのはなぜかと考えてみると、海外で、というか世界中で公開されることを前提に作られているものが多いからではないかと思う。テレビ番組に関しても、「ER緊急救命室」や「24」、「プリズン・ブレイク」などなどシリーズもののドラマが世界中で人気がある。ドイツにいたときにこういった番組が放映されているのもよく目にしたし、現地の友達でもアメリカのドラマが好きな人が多かった。
それに対して海外で放送されている日本のコンテンツと言えば、ほぼアニメだろうと思う。ドラマはテレビで放映されることはないので、周りの友人で日本のドラマが見たい!という人たちはYouTubeなど、ネット上の動画共有サイトを使って(違法で)見ていた。
アニメがいい例であるように、日本のコンテンツは、外に出る機会さえあれば世界的に通用するものだと思う。海外で日本のテレビドラマが見られるような、コンテンツを販売するビジネスモデルやマーケットが作られれば、例えば人気の出たテレビドラマのDVDが世界中で売れるなど、日本のコンテンツホルダーにとって大きなビジネスチャンスになるだろう。

─議論点&疑問点:①なぜ日本のドラマは海外で放送されていないのか?
(単にこれまで発信する場がなかっただけなのか?)
②海外に日本のドラマコンテンツを販売する上で何か問題はあるのか?

8 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

なぜ日本のドラマは海外で放送されていないのかという問いの①に対してはドラマには著作隣接権の問題が関わっているからだと思います。アニメには現実に存在する人は登場しないから権利の処理は容易ですが、ドラマの場合出演者がいますよね。出演者一人ひとりに承諾を得ないといけないはずです。となると、問いの②の何か問題があるのかという問いにはこの日本の番組を二次利用しくにい制度がいけないからだといえるのではないかと思います。

匿名 さんのコメント...

①も②も著作隣接権の問題が非常に大きいのではないでしょうか。関係芸能プロダクションでは所属タレントの希少性を考えて二次利用を拒むケースが多いですし。アメリカみたいにプロドューサーが著作権一括管理みたいにすれば楽なんでしょうけれど、映画はともかくドラマではそうゆう制度は難しいんじゃないでしょうか。

小林祐子 さんのコメント...

日本はソフトパワーが弱いというのは度々話題にあがりますね。アジアでは経済的にはシンガポールが強いと思いますが、やはり世界標準でものごとを進めているからなのかな、と感じています。日本のアニメは世界を意識して作っているけれど、ドラマはまだその段階ではないのではないかな・・・と。

q さんのコメント...

みなさんが指摘されている通り、日本のドラマを海外で放送する際、出演者の承諾を得ることがネックになっているのではないでしょうか。また、日本のドラマは国内だけを視野に入れているように思います。しかし、高い制作費をかけて作ったドラマを世界に発信しないのはもったいないですよね。

銭谷 侑 さんのコメント...

日本市場のなかでは、放送局、通信局、事務所など、利権の問題が様々存在しますが、市場が海外になると、それらのいくつかの問題は解決されます。各省庁なども、自国のコンテンツを海外に売っていくことに未来を感じているようであり、このような国家の政策には多いに意味があると思います

原 祐貴子 さんのコメント...

皆さんコメントされているように、権利処理の話が大きいと思います。
しかし、大きな理由はそこではなく、コンテンツを海外へ売ることに、日本の放送局やプロダクションが力をいれていないからだと思います。実際にお話をうかがったところ、民放局の中でライツビジネスを行なっている社員は数名にすぎないようです。その数名で販売から権利処理から、様々なことをこなさなければならない、となると正直手が回らない…というのが本音なのではないでしょうか?

匿名 さんのコメント...

著作権問題についてもそうですし、やはりまだ日本の放送業界が海外市場に対して意識を強く持っていない点が大きいのではないかなと思います。でも最近だと「HERO」は韓国では大人気だったりしますよね。まずは完成の比較的近いアジアのマーケットから参入を進めていくべきだと思います、

奥 翔太郎 さんのコメント...

日本のテレビドラマは台湾や中国ではすごい人気で前我が家に来た中国の留学生は日本の俳優をかなり知っていました。
なので日本のテレビドラマが海外向きでないということはないのだと思います。
ただ欧米人が日本のドラマを見ない、興味がないのだと思います。最近はアジアへの関心が高まっており、今が日本のテレビドラマを売り出すチャンスだと思います。コンテンツの中身というよりは広告を含めた流通方法に問題があるのではないかと思いました。