2007-12-19

「市場を創る」第6~10章

市場と競争の関係性の概念に強く共感しました。市場とはコミュニケーションの場であり、売り手と買い手の情報交換の場であるとされていました。これをさらに掘り下げようとしたとき、林さんが以前三田祭にいらしたときにお話くださった「コミュニケーションとは何か?」という議論が生きるように思えます。林さんによるとコミュニケーションの本質を考える際には、わかりやすく例えるならば「友達と二人で会話しているときに自分が注意していること」を思い出せばよいとのことでした。「相手の気持ちを思いやり、求めている情報を探る」ことが会話で重要なことだとすれば、これは市場の中でもいえることだと思います。売り手・買い手が互いを思いやり、情報を循環させることで市場が活性化するのではないでしょうか。
また知財に関する議論の、「創造は金銭的なインセンティブを追求するための行動であったが、オープンソースやクリエイティブコモンズなどがその論理を棄却した」という金先生の言葉が印象に残っています。それは創造をする側のインセンティブが変わっている証拠なのだと思いますが、具体的にどのように変わり、なぜ変わっているのか深く考える必要があると感じました。

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