2007-12-19

12月17日ゼミの感想

市場を創る<第6章~第10章>

「所有権が資産の最善の使用法を考える動機づけとなる」
「財産権を与えることが努力のインセンティブとなる」

この2点が、とても印象的で特に学部での中国の勉強などを考えると、社会主義体制から、市場経済に飛び込んでいった中国の「そうせざるを得ない」状態がよく読み取れます。
ただ、本書におけるベトナムと中国はともに社会主義国であることから、このような顕著な事例を導き出すことができるのだなと感じました。

資本主義体制においては所有権が資産の最善の使用法を考える動機づけになるといえるのだろうか、所有権があることがデフォルトの世界においては結局市場におけるインセンティブが最善の使用法を考える動機づけになるのではないだろうか、とも感じます。


あと、「財産権の付与なしに生産活動」をするオープンソースやwikipediaなどは「人が自分の作品に依存する優越感」であったり「知識を全世界に示す優越感」など、財産外の満足感というインセンティブが働く例なのではないかと思います。
それもこれも、世界中の人々が情報に対して、いつでもどこからでも自由にアクセスすることができることが実現させたことであるので、この点についての考察と事実の整理がもっと理論的に深くなされるとおもしろいかなと個人的には思います。

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