「市場を創る」第1~5章
ディスカッション中に言えなかったことを何点か書きたいと思います。
①インターネットの世界で本が高く売れるのはなぜ?
これについてはインターネットの登場によって買い手側にバーゲニングパワーが集中し、売り手側の競争が刺激される、よって商品+アルファの価値提供をしなくてはならなくなったということだったと思います。それと同時に僕はインターネットを使ってもまだ情報を探すのに買い手側にコストがかかっているのではないかと感じました。e-Bayのようなe-commerceビジネスは今世界中で広がっており、真に安い値段を見つけようとするならば多くのサイトを閲覧しなくてはならない状況です。もちろんアナログ時代とは比べ物にならないほどスピードは上がりましたが、インターネットの台頭によって「これまでの行動範囲では考えられないような売り手にリーチできるようになった」こともまた事実だと思います。だから結局僕らは第5章でやったようなブランド(信用)のある会社、Amazon.comや楽天などを利用することで、確実性を評価項目にすり替え、そのコストから眼を背けているのでは?と考えました。
②なぜロシアでは市場が生まれなかった?
塚田さんの考え方に共感しました。最低限の賃金が保障されている環境では、まったく保障されていない環境よりも利益に対するモチベーションが上がらないのかもしれないですね。絶体絶命的な状況だからこそ人間は知性を使って勝利を勝ち取ろうとするのだと思います。
③公共財の考え方について
知的財産権の保護がイノベーションのインセンティブを妨げるかもしれないという議論は金先生からのインプット講義でロウソクをモデルとした考え方の中でも出てきたと思います。最近聞いたのですがMansfieldは知的財産権の保護が研究開発投資を妨げると言っていたそうです。ただ今回の製薬業界の議論では知財は不完全な権利であり、国があえて不完全にすることで企業側へのインセンティブを高めることに役立っているとなっていたと思います。実際企業側から見て、知財の存在は開発のインセンティブになっているんでしょうか?
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