2007-10-25

文星芸大生らのコミック誌 ちばてつや教授が監修・寄稿

タイトル:ステラ創刊! 文星芸大生らのコミック誌 ちばてつや教授が監修・寄稿 

出展:2007年10月24日,朝日新聞,朝刊,栃木全県・2地方

概要:
文星芸術大学(宇都宮市)のマンガ専攻の学生らが、コミック誌「ステラ」を創刊した。大学の講義の課題で描いた優秀作を中心に掲載。「あしたのジョー」や「あした天気になあれ」などの人気作で知られ、同大教授でもある漫画家のちばてつやさん(68)が監修した。27、28日の同大の学園祭「北斗祭」で1部500円で限定販売する。 元コミック誌編集者で同大講師の堀江一郎さん(45)が提案し、編集作業には学生有志9人も加わった。今後は年3回ほどのペースで発行し、高校や中学、図書館などにも配布したいという。 ちば教授は「雑誌という形になると生徒たちにも実感がわく。いずれはステラ出身の漫画家が続々出てきてほしい」と期待を寄せる。堀江さんは「ちばてつやと同じ雑誌に載るなんてぜいたくなこと。学生たちがこの雑誌を目指して競い合ってほしい」と話した。同大マンガ専攻は05年、美術学部の中に新設され、現在約90人が在籍している。

感想:海外でも、マンガやアニメの教育水準を高めようとする傾向があり、国家が政策を行っている国もあるくらいである。日本でも、美大や芸大などに、マンガ学部など設置が盛んになっている。日本のマンガは世界的に評価が高いと言われるが、教育や労働環境などは良いとは言えない。今後、教育の場でも、マンガなどのコンテンツ産業人材育成に関わる教育の水準を高めていくことが求められるであろう。そうゆう点で、マンガ学部の活動が盛んに行われることは、良いとは言えないであろうか。

議論したい点:
①日本では、「アニメ」や「マンガ」などの教育を行う必要があるか
②もし、そのような教育が必要だとするならば、それに国家が関与するべきであろうか
③日本では、美大や芸大にマンガ学部が設置されているが、慶應のような総合大学に設置してみてはどうであろうか

3 件のコメント:

佐田 雅弥 さんのコメント...

「アニメ」や「マンガ」「映画」という分野の教育が必要だという背景には、
・優秀なクリエイターが皆、コンテンツ制作を職業にするほどのインセンティブを感じているわけではない(劣悪な労働環境など)
・高等教育に進むにあたって、コンテンツ制作者を育てる環境が狭くなっている(美大や芸大にしかない)

という点が挙げられるのではないかと思います。(厳密にいえば、もっとあると思うけど)
だからこそ、国家は文化産業への支援を拡大し、また国立大学にもっと国策としてのクリエイター養成の学部を設置するのがいいと思います(プロデューサー養成だけでなく)。

匿名 さんのコメント...

佐田さんの挙げた背景はその通りだと思います。ただそこから考えるならば今クリエイターの育成に必要なのは「教育面」と「生活環境面」の2つではないでしょうか。
最近はコンテンツ政策の中でもいかに優秀なクリエイターを教育面からサポートするかに注力しており、その労働環境に手を出していない傾向があると思います。(しかもその政策が有効的とはいえないものが多い)アニメ、マンガ分野の産業構造をそれほど理解していないのでデカいことは言えませんが、変える術なないものでしょうか。

上田篤弥 さんのコメント...

とかく感性などに頼りがちになったり、ひとりよがりなものになりがちな(確実かつ客観的な要素が比較的少ない?)コンテンツ産業に関して、質を維持するための努力は必要でしょう。そういった意味で、総合大学にマンガ学部(に相当するもの)を設置することは、その本質的な効果はともかくとして、よいアイディアなのではないかと思います。