2007-12-11

1210ゼミの感想

市場を創る(1~5を読んで)


経済システムは人々の自由な行動によってなりたっている。しかしときに自由な行動ができないような状況が発生する。そのときは政府が細部を整えていかなければいけない。
ここまでで重要なことはだいたいこのようなことだ。

 ゼミ中、「混乱」という語句を用いてみなさんの「混乱」を招いてしまったかもしれないのでこの場を借りて補足する。
 情報が伝わらないマーケットにおいては、売り手が得をする。検索エンジンの発達によって情報が簡単に伝わるようになった。値段は下がり、売り手は損をし買い手が得をした。しかし値段は一律にはならなかった。買うたびにポイントがつくなどの付加価値の存在があったからだ。付加価値は一見ユーザーにとってお得なサービスのように思われる。しかし僕はこれを売り手の狡猾な「騙し」であると考える。これは買い手を「混乱」に導くテクニックなのだ。
 価格を比較できる時代、250円と300円の焼きうどんのどちらを買ったら特かは明確だ。誰もが250円を選ぶ。しかしここに300円だが鹿児島県産豚肉使用だという付加価値が付いたらどうだろうか。人々は50円の差に迷いだす。この「+50円but鹿児島県産豚肉」が特かどうかを正確に判断できる人間はなかなかいない。もちろん、「+50円but鹿児島県産豚肉」としっかり表記され、情報が伝わっているので買うか買わないかは買い手に任される。買いたい人が買えばいい。買いたい人がいなければ売れないし、値段が下がってゆくだろう。
 しかしどうだろう。今の世の中、付加価値が溢れ始めている。人々は検討が難しい付加価値に振り回され、ストレスすら感じているのではないだろうか。
250円の焼きうどん、300円で鹿児島県産豚肉使用、350円で二個食べると3つめがタダ!この三つがあったらどうしようか。買い手は大いに「混乱」し、3つ食べないのに350円の焼きうどんを買ってしまうかもしれない。そう、売り手に騙されたのだ。
 売り手が付加価値をつけることで損をしていることは稀だろう。鹿児島県産豚肉は一つあたり30円で使用できて20円の利益がでているはずだ。そもそも売り手の利益とは買い手を騙した額である。50円でできるものを150円で売って騙して、利益を100円得る。数字の比較で騙される人はいない。抽象的な事柄によって人は騙される。
 ITの進歩によって数字がきれいに見える時代になった。買い手は明確にわかる数字を追い、安いほうへ安いほうへと向かった。売り手は価格競争に困った。迷いもなく買い手が安いほうへ流れる。そんな買い手を一瞬でも立ち止まらせたい。悩ませて(混乱させて)高くても買わせたい。これが付加価値なのではないだろうか。
 最後に、ヨド○シカメラのポイントカード。買った額の10%のポイントが付き、次回からポイント額を使用できる。なぜ最初から商品を10%引きにしない? お得感を煽っている?ヤ○ダ電気との価格競争の停止のため? それもあるけど、10%のポイントを使い忘れる人を待っているのではないだろうか。
 そう、人々は付加価値に混乱させられ、騙されている。

こういうことが言いたかったので「混乱」を使わせてもらいました。偏った考え(というか仮説)なので、フィードバック待ってます。

ゼミ中、変なたとえ話でみなさんの時間をとってすみません><



最後に一言。「いい市場」ってなんのかなって思います。先進国にとって「いい市場」ができてるとき、途上国には劣悪な市場ができているのではないかと思います。
 僕らが[いい市場」で安価にサッカーボールを享受できるときに、東南アジアでは劣悪な市場で少年達が過労してサッカーボールを作っている。

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